第2回 『氷菓 The niece of time』付け加え
今回は、第1回で紹介した『氷菓』の付け加えです。前回とは違い、ネタバレ覚悟でお願いします。
7、英題について
事実、私ちょっと辛口批評を行っている訳なのですが、英題には納得しました。
『The niece of time』(和訳:時の姪)
なるほど、と読了した時感じました。
英題に興味を覚え、その興味から察した事を書いて行きたいと思います。
初期英題は、『HYOUKA』だったようです。
和訳は勿論、氷菓(笑)
これには、ちょっと驚き。明らかに適当ではないか?
2代目は、『You can't escape』(和訳:あなたは逃れられない)
これはちょっと納得。
そして、上の奴。適当です、スイマセン。
〜ここからは『氷菓』を読んでいないとわからない部分です。なるべく未読者にもわかりやすくいいます〜
簡略に言いますと、2代目、3代目では何が違う、言いますと
2代目は1967年の、
3代目は2000年の、
古典部のことを言っているのではないでしょうか?
つまり2代目は関谷純の『氷菓』事件(ここではそう言いましょう)による責任転嫁の最後の彼を映した言葉なのです。きっと。
3代目になると、千反田えるのことでしょうね。関谷純にとって、彼女は姪にあたるわけですから。
英題は、やはり古典ミステリをもじってつけているようです。
氷菓の英題は『The Daughter of Time』(和訳:時の娘)
をモデルに書いているようですね。
8、英題から見えてしまう結末!?
更に、時という言葉は「真理」「真相」という意味も孕んでいて、これを鑑みるとある意味
『氷菓』事件は、姪が解いてくれるだろう。
という結論にたどり着くわけです。事実、解いてますからね。
尤も、『氷菓』を読んでいる方々が古典ミステリに手を延ばしているか、といわれると私は尻込みしてしまいますが。
9、他にもある英題
その他、『氷菓』には英語が絡んでくる話もあるんですが、
それは買ってからのお楽しみと言う事で。さすがにネタバレばかりだといけませんしね。
480円(Tax in)です。
- 作者: 米澤穂信,上杉久代,清水厚
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
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